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ポーセはその容姿ゆえに我が家の「アイドル」と呼ばれている。
しかし、実際特にアイドルというわけではない。
ただ、目が大きく、陥没した饅頭みたいなファニーフェイスと、派手な毛皮を持っているため、「アイドル」と呼ばれているだけである。
どの猫もそうであるようにポーセも散歩好きで、そのコースは大体決まっている。
まず、リードを付けドアを開けてやる。
臆病なのでそろそろとドアから顔を出し、玄関前で砂浴び。これはかかさない。

飼い主としてはやめて欲しいが、とても嬉しそうなので黙って見ている。
砂浴び後、白い所は黒く、

黒い所は白くなる。

このまま家に入って欲しくないので、身体をはたくと埃が出る。
ポーセは身体を叩かれて不機嫌になり、私はすっかり嫌われ、いいことなし。
次はお気に入りの場所で草を食む。
100年の恋も冷める。

夢中になって喜んで食べているポーセには悪いが、この顔はいただけないと思う。
私は美味しい物を食べる時、皿が宇宙のように拡大して感じるのだが、もしやこのような顔をしているのだろうか……。
満足すると少し庭を散策。

色々な所の臭いをかぎ、毎回チェックを怠らない。

今日は変な臭いがしたらしい。
フレーメンである!!

正直言って、先ほどの草を食べている顔を見た後ではインパクトは無い。
が、レアな写真を撮る事が出来、心が浮き立つ。

皆さんはフレーメンをご存知だろうか?
変わった臭いを嗅いだ猫や馬などの動物がする、独特の表情の事である。
猫によっては臭いを嗅いだ後、振り返って飼い主に向けてわざわざ、その顔を見せる者もいる。
私には「くさーい、ゆうちゃん、これくさいよー」と、言っているように見えるが、違うらしい。
詳しい事はネットで検索してみるべし。
仕上げは木登り。
ポーセはもともと木登りが大好きなのだが、今はリードを付けており、危険なので注意が必要である。

手綱を握られているため、途中までで断念。

猫は犬と違い、殆ど一所から動かないので、散歩にはかさばらない文庫本が必携なのだが、こうして観察するとかなり面白い。
今日も楽しく良い散歩であった。
